足のトラブル
足が起因する様々なトラブルがあります。
バイオメカニクス(生体力学)を知ることで、
今起きているトラブルの原因を
探ることに繋がります。
重篤な症状は専門の医療機関で治療することが
大切です。
足の痛み
足、土踏まず、前足部、踵の痛み、足の疲れは、体とその土台となる部分が正しく機能していないサインです。これらの問題には、以下のような原因が考えられます。
- 足首の位置、アライメント不良、バイオメカニクスの不全
- 靴が正しく合っていない
- ランニングなどによる連続的な強い衝撃
- 足の筋肉が弱い
- 長時間のウォーキング、ランニング、立ち作業
関節の痛み
ほとんどの人が、膝や腰、背中、首といった部分に何らかの痛みを感じるものです。こうした症状は、足部の静的、動的な位置異常に起因していることが多いのです。
足首が不安定だと、膝も不安定になります。この不安定な状態により、筋肉だけでなく腱や靱帯にも負担がかかります。膝に異常があると、外側靱帯、すなわち半月板や膝蓋骨の靱帯に痛みが生じます。腰にも同じ症状が見られ、関節の過度の動きが早期関節炎の原因となります。同様に背中にも症状が現れ、筋肉の緊張と慢性的な痛みに悩まされます。このように一連の構造に過度の負荷がかかることで、痛みが発生するのです。
痛むを伴う主な疾患の概要
足底筋膜炎
足のアーチを支える足底筋膜の摩耗、また異常なプロネーションを起こすバイオメカニクスの不良によって生じる痛みを伴う足の炎症
ランナーズ・ニー
ランナーズ・ニーは、ランナーの膝側面の痛みの主因のひとつです。
膝蓋大腿部痛症候群
痛みや不快感を伴う膝蓋腱の炎症
シンスプリント
原因のひとつとして、急性損傷あるいは遅発性筋肉痛として現れる筋肉のオーバーユースが挙げられます。
慢性コンパートメント症候群
シンスプリントと似た症状を呈するもので、下肢の機能に大きな損失が起こることもあります。
ウオノメ/タコ
タコは、摩擦や圧迫その他の刺激の繰り返しにより、皮膚が厚く硬くなるものです。
中足骨痛症
中足骨に関わる足の痛みを伴う疾患の総称で、中足骨や中足骨関節に発症する一般的な症状
バニオン(腱膜瘤)
バニオンは親指付け根にある中足指節関節の周囲の組織や骨が肥大したものです
種子骨炎
種子骨の炎症で、人間の場合は親指裏側の足底に見られます
槌趾(ハンマー・トゥ)
第二、第三、第四指の近位指節間関節の変形で、ハンマーのような形に曲がったままになります
重なり指
つま先が重なっているものです
モートン神経腫
中足間足底神経の良性腫で、第三、第四中足骨の間に起こるのが一般的
ハグルンド変形
踵の後ろの骨の肥大で、しばしば痛みを伴う滑液包(腱と骨の間にある体液に満たされた嚢)の炎症を生じます
アキレス腱炎
アキレス腱の炎症で、一般的には脚のオーバーユースによって起こります
足根管(屈筋支帯)
内側足底神経と外側足底神経が傷つくと、きつくこわばった感覚になります
関節炎
体の関節が損傷を受けた状態を指し、55歳以上の人の障害の主な原因となります
踵骨骨棘(踵骨の突起)
足底筋膜炎の患者によく見られるX線所見です